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お風呂で寝るのは危険!

[2024.12.09]
お風呂で寝るのは危険!入浴中に眠くなる原因や寝ないための対策など解説

入浴は体を清潔に保つだけでなく、心身をリラックスさせる効果があります。お湯に浸かると体の緊張がほぐれ、そのまま眠くなることもあるでしょう。

しかし、お風呂で寝ると溺れてしまう可能性があるため、入浴中の眠気には注意してください。なお、睡眠不足の状態で入浴すると、寝てしまう可能性が高くなります。

この記事では、お風呂に入ると眠くなる理由や、お風呂で寝てしまうと起こり得るリスクを詳しく解説したうえで、お風呂で寝ないための対策方法を6つ紹介します。

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お風呂で寝るのは非常に危険な行為

お風呂で寝るのは非常に危険な行為

お風呂に浸かって体が温まると、リラックスして眠気が訪れることがあります。

しかし、お湯に浸かったまま眠ると溺れてしまう可能性があるため、入浴中は眠らないように気をつけてください。最悪の場合、溺死する可能性もあります。

厚生労働省「人口動態調査(2021年)」によると、「浴槽内での及び浴槽への転落による溺死及び溺水」により死亡した方の総数は5,459人です。中でも高齢者が5,097人を占めています (※1)。

高齢者では浴室で溺れて亡くなる方が増えており、交通事故より多くなっています。また、東京消防庁の救急搬送データによると、「おぼれる」事故によって入院の必要がある中等症以上と診断された高齢者は、9割を超えています (※2)。

(※1)厚生労働省「人口動態調査(2021年)

(※2)東京消防庁「救急搬送データからみる高齢者の事故~日常生活での高齢者の事故を防ぐために~

お風呂で寝る主な原因

お風呂で寝てしまう主な原因は「睡眠不足」です。

睡眠不足が続くと、肉体的にも精神的にも疲労が蓄積し、睡眠負債が溜まった状態になることにより、いつの間にかお風呂で眠りに落ちる(寝落ちの状態)ことがあります。

寝落ちしてしまう原因について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

寝落ち

また、お風呂で寝ているのではなく、失神している場合も考えられるため注意が必要です。

失神の原因の一つは、心拍数が低下して血管が拡張し、脳に十分な血液が届かなくなることです。

人は温かいお湯に浸かると体温が上昇するため、平熱を維持するために熱を逃がそうと血管が拡張します。血管の拡張により血圧が低下することで、失神が起こると考えられます。

お風呂で寝ると起こり得る症状

お風呂で寝ると起こりえる症状

お風呂に浸かったまま寝てしまうと、下記のように危険な症状が起こる可能性があるので注意しましょう。

  • のぼせ
  • 脱水症状
  • 溺水(できすい)

以下では各症状の内容を解説します。

のぼせ

のぼせとは、異常な熱感を体や頭に感じている状態のことです。

お風呂の中で寝てしまい、入浴時間が延びると血管は拡張します。この時拡張した血管は、通常、入浴後に収縮しますが、収縮する働きが弱いと血管が拡張したままとなり、のぼせの症状が発生する場合があります。

なお、のぼせは以下の方法を実践すると対策できるといわれています。のぼせの症状が出やすい方はお試しください。

  • 入浴中は頭に濡れタオルを置く
  • お湯の温度を下げる
  • 入浴時間を短くする

脱水症状

脱水症状とは、体内の水分不足が原因で起こる体の不調を指します。主な症状の例としては「めまい」「ふらつき」「頭痛」「口の渇き」が挙げられますが、重症の場合は意識障害やけいれん、昏睡などの症状に繋がる場合もあるので注意が必要です。

特に入浴中は汗をかきやすく、体の水分が失われやすい状態です。長時間お風呂の中で過ごすとそれだけ水分が失われてしまい、脱水症状を引き起こす可能性があります。

不安な方は入浴前後に水分を摂取したうえで、「お湯の温度を下げる」「入浴時間を短くする」などの対策をしましょう。

溺水(できすい)

溺水とは、浸水によって窒息をきたした状態を指します。通常、入浴中に寝ても、顔が浴槽に沈むと目が覚めて起き上がるでしょう。

しかし、深刻な睡眠不足の場合は強い眠気があるため、浴槽のお湯を吸っても目が覚めない可能性があります。

お湯の中で目が覚めないとそのまま溺水してしまい、最悪の場合は溺死する可能性も考えられます。そのため、眠気がある状態での入浴は控えましょう。

お風呂で寝るのを防ぐための対策

お風呂で寝てしまうことがある方は、安全に入浴するためにも対策を取り入れましょう。お風呂で寝ないための対策としては、主に下記の6つが挙げられます。

  • 飲酒後や食後の入浴を控える
  • 入浴時間やお湯の温度に気をつける
  • 入浴をシャワーで済ませる
  • 入浴中にマッサージを行う
  • アラームをかける
  • 睡眠不足を解消する

各対策方法の詳しい内容を以下で順番に紹介します。

飲酒後や食後の入浴を控える

先述したように、入浴中は体温を維持するために血管が拡張し、お湯に浸かっているだけで血圧が低下します。

飲酒後に入浴する場合、お酒の効果が加わって二重に血圧が下がります。この時、血圧が大きく下がることで脳に必要な酸素を運べず、酸欠状態になる可能性が高まると考えられます。そのため、お酒が体から抜けるまでは入浴は避けましょう。

安心してお風呂に浸かるためにも、お酒は入浴後に飲みましょう。

また、食後は血糖値が急上昇する「血糖値スパイク」が起きやすい状態です。血糖値スパイクの状態が長引くと、食後に眠気が起きる場合があるため、食後の入浴には注意が必要です。

飲酒後や食後に限らず、眠くて寝てしまいそうな不安がある時や、体調不良による体力低下時も入浴を避けましょう。

なお、食後の眠気について、以下の記事でも詳しく紹介しています。ぜひこちらもご一読ください。

血糖値 眠気

入浴時間やお湯の温度に気をつける

入浴時間とお風呂の温度は、お風呂で失神する可能性と関連性があると考えられています。安全に入浴したい方は、お湯の温度をぬるめに設定し、入浴時間をできるだけ短くしましょう。

なお、安全に入浴できる温度・時間の目安は、お湯の温度が40℃以下、入浴時間は15分以内といわれています。

推奨される温度別の入浴時間は、後ほど詳しく解説します。

入浴をシャワーで済ませる

入浴をシャワーで済ませる

お風呂の中で寝てしまわないか心配な方は、浴槽にお湯を張って浸かるのではなく、シャワーで済ませると良いでしょう。

ただし、入浴時はお湯を張った浴槽に浸かるほうが、リラックス効果や疲労回復に期待できるといわれています。

そのため、「普段は浴槽に浸かる」「睡眠不足で眠気が強い場合はシャワーで済ませる」など、体の状態に応じて入浴方法を分けると良いでしょう。

入浴中にマッサージを行う

入浴中にマッサージを行って常に体を動かしていれば、寝落ちを防止できます。マッサージは「疲労回復」や「むくみ解消」にも役立つので、ぜひお試しください。

例えば、むくみを解消したい場合は、ふくらはぎを心臓に向かってなでるようにマッサージしましょう。揉まずになでることで、リンパの流れが良くなります。

ただし、空腹時の場合は、入浴自体でカロリー消費しているので、さらにマッサージをすることでエネルギー不足になってしまう可能性もあります。また、高血圧がある方や妊婦の方も入浴中のマッサージは避けたほうが良いでしょう。自分の体の状態に合わせて取り入れることが大切です。

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