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心臓食

[2025.04.14]

心臓疾患を持つ患者さんにとって、食事は治療と予防の両面で非常に重要です。以下に、心臓に優しい食事の基本的な原則と、具体的なポイントを非常に詳しく解説します。


🔑 基本的な食事の原則(心臓に優しい食事)

  1. ナトリウム(塩分)制限

    • 目標:1日6g未満(理想は3g程度)

    • 理由:塩分は血圧を上げ、心臓に負担をかけるため

    • 対策:

      • 減塩しょうゆ、無塩だしを使用

      • 加工食品(漬物、ハム、ソーセージ、インスタント食品)を避ける

      • 外食では「塩分控えめ」と注文し、スープや汁は残す

  2. 脂質の質に注意(脂質管理)

    • 避ける:飽和脂肪酸、トランス脂肪酸

      • 例:バター、ラード、マーガリン、ショートニング、ファストフード、揚げ菓子

    • 摂取推奨:不飽和脂肪酸(特にオメガ-3)

      • 例:青魚(サバ、イワシ、サンマ)、亜麻仁油、えごま油、ナッツ類(無塩)

    • 脂質は全エネルギーの25〜30%以内

  3. コレステロール摂取の調整

    • コレステロール制限:1日200mg未満(必要に応じて)

    • 高コレステロール食品:卵黄、レバー、内臓類、魚卵(いくら、たらこ)

  4. 糖質の質と量の管理

    • 単純糖質を控える(砂糖、菓子類、清涼飲料水)

    • 全粒穀物や食物繊維の豊富な炭水化物に切り替える(玄米、オートミール、全粒パン)

  5. 食物繊維を多くとる

    • 食物繊維はコレステロールを下げ、腸内環境も改善

    • 目安:男性20g以上、女性18g以上/日

    • 食品例:野菜、果物、豆類、きのこ、海藻、玄米

  6. カリウム・マグネシウム・カルシウムの適正摂取

    • これらは血圧を下げる作用がある

    • 食品例:

      • カリウム:バナナ、ほうれん草、じゃがいも

      • マグネシウム:豆類、ナッツ、全粒穀物

      • カルシウム:小魚、低脂肪乳製品

  7. 適切な水分管理(心不全リスク時)

    • 重症心不全では**水分制限(1.0〜1.5L/日)**が必要になる場合あり

    • 医師・栄養士の指導を受けること


🍽️ 食事の具体例

🌅 朝食

  • 主食:玄米ごはん または オートミール

  • 主菜:焼き鮭 or 納豆(減塩)

  • 副菜:ほうれん草のお浸し(減塩だし使用)

  • 汁物:減塩味噌汁(具だくさん)

  • 飲み物:低脂肪牛乳 or 豆乳

🍱 昼食

  • 主食:雑穀ごはん

  • 主菜:鶏むね肉の蒸し物(ポン酢やレモンで風味付け)

  • 副菜:ひじきの煮物、きんぴらごぼう

  • 果物:みかんやキウイなどカリウム豊富なもの

🍽️ 夕食

  • 主食:玄米 or 全粒粉パン

  • 主菜:青魚の塩焼き or 煮付け(無塩だし)

  • 副菜:海藻サラダ(ノンオイル・減塩ドレッシング)

  • スープ:具だくさん野菜スープ(無塩)


☕ 避けた方がよいものまとめ

食品・飲料 理由
カップラーメン類 高塩分・高脂質
ハム・ベーコン・ソーセージ 加工肉で塩分・脂質が多い
ポテトチップス・スナック菓子 トランス脂肪酸・塩分が多い
甘い清涼飲料水 血糖値上昇・脂質代謝悪化
アルコール(過剰) 心拍・血圧に影響

🧠 栄養指導・生活全体でのアドバイス

  • 栄養士による個別指導:病状や治療内容に応じた個別対応が理想

  • 体重・血圧・脂質の定期モニタリング

  • 禁煙、適度な運動(主治医の許可のもと)

  • ストレス管理と睡眠の質の確保

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