心不全の診断・治療
心不全について
心不全とは、急性・慢性心不全心不全診療ガイドライン(2017改訂)によると心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気と定義されます。心臓が悪い原因は一つではないため、心不全とは一つの病名ではなく多くの原因が合わさった大きな疾患概念です。
心不全の原因
心不全の原因は多岐にわたりますが、主な原因は以下の通りです。
- 虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症)
- 心臓弁膜症
- 心筋症(肥大型心筋症、拡張型心筋症など)
- 不整脈
- 高血圧
- 糖尿病
- 甲状腺機能異常
- 心毒性物質(アルコール、抗がん剤、抗不整脈薬など)
- 感染性(ウイルス性心筋炎、細菌性心筋炎など)
- 加齢
心不全の症状
心不全の主な症状は以下の通りです。
- 息切れ
- 起坐呼吸(横になると息苦しい)
- 動悸
- 浮腫み
- 疲れやすい
- 食欲低下
心不全の検査
心不全の検査は4つあります。
(1)血液検査
BNPという心不全マーカーを調べます。
(2)胸部レントゲン検査
心拡大・胸水・肺うっ血の有無など心不全の兆候がないかどうか調べます。
(3)心電図
虚血性心疾患や不整脈の有無などを調べます。
(4)心臓超音波検査(心エコー)
心臓の機能を評価したり心臓弁膜症の有無などを調べたりします。
心不全の治療
心不全の治療の第一は原因疾患の治療です。上記のように多くの疾患による症候群ですので、それぞれに治療を行うのが大事です。浮腫などがあれば利尿剤などの薬物治療、虚血性心疾患であればカテーテル治療を、弁膜症であれば弁置換術などです。
当クリニックでは心不全が疑われる場合、上記のような検査を行なって心不全の有無や原因を評価し、病状に応じた適切な治療を行います。
入院が必要な場合やカテーテル検査等さらなる精密検査が必要な場合は当クリニックの提携医療機関またはご希望される医療機関へご紹介いたします。
参考サイト
以下のホームページもご参考ください。