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高濃度カルシウム点滴に伴うG6PDの検査

[2024.05.25]

点滴施行前の必須検査、G6PD活性の定量検査について

a)G6PD活性と点滴療法の基礎知識

日本人のG6PD 異常症の頻度は0.1%~0.5%との疫学的調査では報告がでており、G6PD 異常症は世界で4 億人に達するといわれています。G6PD活性が低い患者に高濃度ビタミンC点滴療法・オゾン療法などを行うと溶血発作を起こす可能性があります。そのためにG6PD 活性が極端に低い場合には25g以上のビタミンC 点滴ができません。また、G6PD 活性低下症の患者は25g以上のビタミンC 点滴をする場合には十分に注意して点滴する必要があります。

注意:G6PD 活性異常症は日常生活を送る分にはほとんど不都合・不具合はありません。

b) G6PD欠損症患者における高濃度ビタミンC点滴療法合併症報告

Brewer GJ, Tarlov AR, Alving AS: Standardization of procedures for the study of glucose-6-phosphate dehydrogenase. WHO Tech Rep Ser 1967, no 366.

JayeshB. Mehta, SeemaB. Singhal, BhupatraiC. Mehta: Ascorbic-acid-induced hemolysis in G-6-PD deficiency. Lancet. 1990 Oct 13;336(8720):944.

Rees DC, Kelsey H, Richards JD:Acute hemolysis induced by high dose ascorbic acid in glucose-6-phosphate dehydrogenase deficiency. BMJ.1993 Mar 27;306(6881):841-2.

c)G6PD検査の臨床的必要性
下記の療法にはG6PD検査が臨床的に必要です。
       ・高濃度ビタミンC点滴療法
       ・オゾン療法
       ・マラリア治療薬内服

d)日本でのG6PD検査について
検査受注件数減少に伴い、現在は大手検査センターでの取り扱いが中止しています。また、保険適応は残っていますが、臨床試薬の発売が中止しています。 試薬は「研究用試薬」のみが日本では販売されており、疫学調査などを中心に利用されています。 現在では点滴療法研究会と予防医学総合研究所(当時)が共同開発し、2009年より臨床でのG6PD検査受注を日本で初めて再開、現在日本では、IVC分析センター(群馬県登録衛生検査所第52号)が定量検査受託を行っています。

e)点滴療法研究会で推奨するG6PD定量検査について
米国ではリオルダンプロトコルを発行しているリオルダンクリニックをはじめ、多くのクリニックでは安全性の観点からG6PD 活性の測定は定性検査ではなく、定量検査が常識となっています。

高濃度ビタミンC点滴療法の前に行うG6PD活性検査として、誤判断を招く恐れがある定性検査ではなく、
定量検査をすることを推奨しています。

 

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