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高血圧の基準

[2024.04.14]

人間の体を流れる血液は、人体に必要不可欠な酸素や栄養素を全身に届けるという非常に重要な役割を担っており、心臓が収縮と弛緩(しかん)をポンプのように繰り返すことで、全身に血液を届けています。

『血圧』は、簡単な言葉でいうと、心臓から送り出された血液が血管の壁を押す力のことです。血圧は、心臓が1回の拍動で全身に送り出す血液量、血管の弾力性(しなやかさ)、血管に血液が流れ込む際の血管の抵抗力、血液の粘度といった要因によって変化します。

『高血圧』とは、安静時に血圧の高い状態が長く続く状態のことです。クリニックや病院で測定する『診察室血圧』の正常値は、上が120mmHg(ミリメートル・エイチジー。以下、単位略)、下が80未満、自宅で測定する『家庭血圧』の正常値は、上が125、下が75未満です。最高血圧か最低血圧のどちらか、または両方が正常値を上回ると、高血圧が疑われます

高血圧と診断される基準は、近年厳格化してきています。最新の『高血圧ガイドライン2019』において、以前は『正常高値血圧』とみなされていた『上130〜139、下85〜89』が、『高値血圧』に新しく分類されるようになり、基準となる値も『上130〜139、下80〜89』へと、いわゆる『下』と呼ばれる拡張期血圧の基準が5mmHg引き下げられました。

同様に、これまでの『正常血圧』(上120〜129、下80〜84)が『正常高値血圧』(上120〜129、下80未満)へ、『至適血圧』(上120未満、下80未満)が『正常血圧』(血圧値は変わらず)へと変更されています。これはさまざまな研究で、上120未満、下80未満と比較して、それ以上に血圧が上がるごとに脳心血管病の発症リスクが上昇することが分かったためです。

また、これまで降圧薬による治療開始の目安は、上140、下90以上の高血圧患者に限定されていましたが、『高血圧ガイドライン2019』では正常高値血圧(上120〜129、下80未満)に対しても、生活習慣指導で十分な降圧がみられない場合、降圧薬の開始が推奨されるようになっています。

降圧目標値についても、若年・中年・前期高齢者(75歳未満)が『上140、下90未満→上130、下80未満』に、後期高齢者(75歳以上)が『上150、下90未満→上140、下90未満』へと引き下げられるなど、見直しがなされました。

高血圧の状態が長く続くと、心臓や血管に負担がかかり、脳卒中や心筋梗塞、心不全といった重篤な病気を引き起こす恐れがあります。しかし、高血圧は重症になるまで自覚症状がないため、血圧計で測定しない限り、自分の血圧が正常かどうかを知ることは難しいです。自覚症状がないまま長い年月が経過し、気付いたときには病状が深刻化していた…というケースが少なくありません。

高血圧の原因としては、先述したように生活習慣に関連するものが多くあり、これらに心当たりがある場合は見直しを行う必要があるでしょう。血圧は、体の状態を表す大切な指標であり、健康のバロメーターになるものなので、ぜひ血圧測定の習慣をつけることをお勧めします

 

当院はつくばを中心に心臓、血管、睡眠時無呼吸症候群でお困りの患者様に寄り添ってまいります。

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