理想的な入眠時間
理想的な「睡眠入(寝始める時間)」は、私たちの**体内時計(概日リズム)**に深く関係しています。研究では、就寝時間が健康や寿命、心血管リスク、代謝などに影響を与えることが示されています。以下にエビデンスをもとに詳しく解説します。
✅ 理想的な睡眠入の時間帯は「22時~23時」
● 研究エビデンス
🔹 英国バイオバンクの大規模研究(2021年)
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対象者数:88,000人以上の成人
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追跡期間:6年間
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発表:European Heart Journal – Digital Health
結果:
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22:00〜23:00に就寝する人の心血管疾患リスクが最も低かった。
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23:00以降に寝る人は心臓病リスクが 12〜25%高くなった。
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22:00前に寝る人も若干リスクが上昇した。
👉 つまり、「早すぎず、遅すぎない」就寝時間(22:00〜23:00)が最も心臓に良いとされる。
✅ なぜこの時間帯が理想的なのか?
1. 概日リズムとの一致
人間の体内時計(約24時間周期)は、日没後〜深夜0時までに眠り始めるようにプログラムされています。これは**メラトニン(睡眠ホルモン)**の分泌が夜9時頃から始まり、深夜0時にピークを迎えるためです。
2. 成長ホルモンの分泌
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成長ホルモンは**睡眠の前半(特に深いノンレム睡眠中)**に分泌されます。
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この深い睡眠は22時〜2時頃に多く現れる。
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就寝時間が遅れると、この深い睡眠の質と量が減り、代謝や免疫、修復機能に悪影響が出る。
✅ 理想の睡眠スケジュール(成人の場合)
要素 | 内容 |
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就寝時間 | 22:00〜23:00 |
起床時間 | 6:00〜7:00(7〜8時間後) |
睡眠時間 | 7〜9時間(米国睡眠財団の推奨) |
✅ 注意点と個人差
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**夜型の人(遺伝的なクロノタイプ)**は、この理想時間に完全に合わせるのが難しい場合もあります。
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しかし、夜型でも「毎日同じ時間に寝て同じ時間に起きる」ことが重要です。これにより概日リズムが安定し、健康リスクを軽減できます。
✅ 補足:理想の「就寝準備」タイミング
行動 | 推奨タイミング |
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スマホやPCの使用停止 | 就寝の1時間前 |
照明を暗めにする | 就寝の90分前 |
風呂(40℃で15分) | 就寝の1〜2時間前 |
食事の終了 | 就寝の2〜3時間前 |
🔚 まとめ
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理想的な睡眠入時間:22:00〜23:00
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理由:心血管リスクの低減、ホルモンバランス維持、概日リズムとの整合
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ポイント:毎日同じ時間に寝ることが最重要