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心臓病に悪い食べ物とは?リスクを高める食べ物や予防するための食生活のポイントを紹介

[2024.08.27]

心臓病は、世界中で多くの人々の健康を脅かす深刻な疾患です。特に現代社会において、生活習慣の変化やストレスの増加により、そのリスクは高まっていると言われています。

中でも、食生活は心臓病の発症に大きく影響する要因のひとつです。不適切な食事は身体に負担をかけ、さまざまな心臓病のリスクを高めます。

心臓の健康を守るためには、食事の選び方を見直すことが大切です。健康な生活を送るために、どのような食べ物に注意するべきかを理解し、日常の食事に反映させていきましょう。

この記事では、心臓病に悪いとされる具体的な食べ物について詳しく解説するとともに、心臓病を予防するための食生活のポイントを紹介します。

心臓病とは

心臓病とは、心臓や血管に関連する疾患の総称です。血液の循環に問題を引き起こし、心臓の正常な機能を妨げます。主に高齢者に多く見られ、適切な予防と管理が不可欠です。

ここでは、心臓病の種類や症状、原因について紹介します。

心臓病の種類と症状

心臓病には、いくつかの主要な種類があります。虚血性心疾患、心臓弁膜症、心不全、不整脈は特に有名です。それぞれ以下のような症状を示します。

虚血性心疾患 ・心筋に酸素が十分に供給されない

・狭心症、心筋梗塞などにつながる可能性がある

心臓弁膜症 ・心臓の弁が正常に作用せず、血液の流れが阻害される

・息切れ、むくみなどが起こる

心不全 ・心臓が十分な血液を全身に送り出せない

・疲労感や呼吸困難が特徴

不整脈 ・心拍のリズムが乱れる

・めまいや失神などが起こる

このような症状が見られた時には、できるだけ早く医療機関を受診しましょう。

心臓病の原因

心臓病の主な原因は、生活習慣や遺伝的要因に起因するものが多くなっています。特に以下のような症状を持っている場合、心臓病リスクが高くなると考えられます。

  • 高血圧
  • 高コレステロール
  • 糖尿病 など

このような生活習慣病の進行は、動脈硬化も進行させます。

このほか、喫煙や過度の飲酒も心臓に悪影響を与え、心臓病を誘発しかねません。ストレスや運動不足もリスク要因です。

さらに遺伝的要因も無視できず、家族に心臓病の患者さんがいる場合、そのリスクが高まることが知られています。

このような要因を理解して、管理しながら健康的な生活を心がけることが予防につながるでしょう。

心臓病に悪影響を与える食生活

心臓病のリスクを高める食生活は、血圧の上昇やコレステロールの増加、動脈硬化の進行を促し、心臓に負担をかけるため、健康的な食生活の見直しが重要です。

ここでは、心臓病に悪影響を与える食生活でよく見られる食品について紹介します。

過剰な塩分摂取

過剰な塩分摂取は、高血圧を引き起こす主要な原因のひとつです。高血圧は心臓に負担をかけ、心臓病のリスクを高めます。

特に加工食品や外食には多くの塩分が含まれているため、リスク管理においては日常的に摂取する塩分量の管理が重要です。自宅での調理を心がけ、以下のような工夫も取り入れてみてください。

  • 減塩調味料の使用
  • 食品の成分表示内にある塩分量を確認する
  • 塩の代わりにハーブやスパイスなどを活用する

このような工夫で、過剰な塩分摂取を防ぎやすくなります。

飽和脂肪酸の多い食事

飽和脂肪酸は、動物性脂肪や乳製品に多く含まれている成分です。過剰に摂取すると血中コレステロール値が上昇し、動脈硬化を促進しやすくなります。

飽和脂肪酸の摂取を控えるためには、以下の工夫を意識してみましょう。

  • 赤身肉やバター、クリームなどの食品を控える
  • 植物性油や魚油を利用する
  • 低脂肪乳製品を選ぶ

このほか、調理方法として蒸す・網焼きにするなどの方法で食材の飽和脂肪酸を取り除くようにすると、摂取量をさらに減らしやすくなります。

トランス脂肪酸を含む加工食品

トランス脂肪酸は、悪玉コレステロールを増加させ、善玉コレステロールを減少させるため、動脈硬化を促進します。

加工食品や揚げ物などに多く含まれており、心臓病のリスクを大幅に高めるとされています。トランス脂肪酸の過剰摂取を避けるためには、以下のような工夫が重要です。

  • 食品ラベルを確認し、トランス脂肪酸を含まない製品を選ぶ
  • 植物油を使用する
  • 加工食品や揚げ物は避ける

トランス脂肪酸を含んだ食材を使う料理は手軽にできるものが多く、ライフスタイルによっては日常生活やお付き合いの中で、どうしてもトランス脂肪酸を含んだ食事をするタイミングが多いかもしれません。

その場合は食べすぎないように注意したり、揚げ物なら衣を外したりするなどの工夫も取り入れてみましょう。

糖質を多く含む食品

糖質を多く含む食品は、過剰な摂取によって肥満や糖尿病のリスクを高め、心臓病のリスクも増加させやすくなっています。

特に、精製された砂糖や白いパン、ケーキなどの高糖質食品は血糖値を急激に上昇させ、インスリン抵抗性を引き起こす可能性があります。

発症を避けるためには、以下のような食品を選ぶと効果が期待できるでしょう。

  • 全粒穀物
  • 野菜、果物 など

このような低糖質の食品を選び、糖質の摂取量を管理していきましょう。食品の選び方や食事バランスの見直しは、心臓病のリスクを下げるために重要な意味を持っています。

心臓病リスクを高める食べ物

心臓病のリスクを高める食べ物には、赤身肉や加工肉、食塩、揚げ物、清涼飲料水、アルコールなどがあります。

このような食品は血圧やコレステロール値を上昇させ、動脈硬化を促進するため、摂取量のコントロールが必要です。

ここでは、それぞれの食品とその影響について詳しく説明します。

赤身肉・加工肉

赤身肉や加工肉は、飽和脂肪酸やコレステロールが多く含まれています。このような成分は血中コレステロール値を上昇させ、動脈硬化を促進する恐れがあり、摂取量には注意が必要です。

特に加工肉には保存料や添加物が多く含まれていることが多く、無計画な摂取はさらに心臓病のリスクを高めてしまいます。

赤身肉を摂取する場合は、脂肪の少ない部分を選び、調理法も焼く・蒸すなどのヘルシーな方法を選んでみましょう。

加工肉はなるべく避け、自然な状態の肉を選ぶのも効果的です。

食塩

食塩の過剰摂取は、高血圧を引き起こす主要な要因であり、高血圧は心臓病の発症につながります。

多くの加工食品や外食には高い塩分が含まれており、知らず知らずのうちに過剰摂取になってしまうことは少なくありません。

塩分摂取を控えるためには、食事の際に塩を使う量を減らしたり、減塩調味料を使用したりなどの工夫がおすすめです。

前述したハーブやスパイスの利用も効果が感じられるでしょう。

外食の際はメニューに記載された塩分量を参考にして、適切な量を管理していきましょう。

揚げ物

揚げ物はトランス脂肪酸や飽和脂肪酸を多く含み、心臓に悪影響を及ぼします。このような成分は血中コレステロール値を上昇させ、動脈硬化を進行させるため、心臓病のリスク増大につながります。

揚げ物を控えるためには、自炊で「焼く、蒸す、茹でる」などの健康的な調理法を使い、外食では揚げ物を避け、野菜や魚を中心としたバランスの良いメニューを選ぶと効果的です。

清涼飲料水

清涼飲料水は多くの糖分を含んでおり、過剰な摂取は肥満や糖尿病のリスクを高め、同時に心臓病のリスクも高めます。

特に、砂糖入りの炭酸飲料やジュースは血糖値を急激に上昇させ、インスリン抵抗性、高コレステロール、高中性脂肪などを引き起こす可能性も否定できません。いずれも心臓病のリスクを高める症状です。

予防のためには清涼飲料水の摂取を控え、水やお茶などを選ぶ習慣をつけましょう。

コーヒーや紅茶なども砂糖をたっぷり入れるのではなく、控えめにしたり、無糖にしたりなどの工夫がおすすめです。

アルコール

アルコールの過剰摂取は、血圧を上昇させ、心臓に負担をかけるため、心臓病のリスクを高めます。また、カロリーが高いため、肥満の原因にもなってしまいます。

アルコールを摂取する際には適切な量を守り、1日に約20g程度の摂取を心がけましょう。飲酒の頻度や量を見直し、アルコールの摂取をコントロールすることが重要です。

純アルコール(g)の量は、飲んだ容量(ml)とアルコール濃度(度数÷100)、およびアルコール比重(0.8)を掛けることで計算できます。

【例】度数5%のアルコールドリンクを500ml飲んだ場合

【計算方法】500ml×アルコール濃度0.5×アルコール比重0.8=純アルコール20g

細かい計算は面倒かもしれませんが、アルコール摂取のコントロールには大切です。また、分かりやすい無料の計算サイトなどもあるため、そちらを利用するのもおすすめです。

心臓病を予防するための食生活のポイント

心臓病を予防するためには、日常の食生活を見直し、健康的な食事習慣を取り入れることが重要です。

糖質を控える・低脂肪の食事を心がける・適正なカロリー摂取を考えるなどの工夫は欠かせません。

ここでは、心臓病の予防をするための食生活のポイントについて紹介します。

糖質を控える

糖質の過剰摂取は血糖値が急上昇し、インスリン抵抗性や肥満などの原因になり、心臓病のリスクを高めてしまいます。

糖質を控えるためには、精製された砂糖や白いパン、菓子類などの摂取を減らし、全粒穀物や野菜、果物などの低糖質食品を選ぶようにしましょう。

特に加工食品には多くの隠れた糖分が含まれていることがあるため、成分表示を確認し、糖質の摂取量を管理することも大切です。

食事の際には食物繊維を多く含む食品を取り入れることで、血糖値の急上昇を防ぎやすくなります。

低脂肪

低脂肪の食事を心がけることで、血中コレステロール値を管理し、動脈硬化の予防につながります。特に動物性脂肪や加工食品に多く含まれている、飽和脂肪酸やトランス脂肪酸を控えることを心がけましょう。

そのためには、赤身肉や低脂肪乳製品、植物性油の選択がおすすめです。

調理方法としては焼く、蒸す、茹でるなどの方法を取り入れて脂肪の摂取量を減らしましょう。

定期的に魚を食事に取り入れ、健康的な脂肪であるオメガ3脂肪酸を摂取することも有効です。

適正カロリーを考える

適正なカロリー摂取は肥満を防ぐ効果があり、心臓病のリスク減少につながります。過剰なカロリー摂取による体重増加は、高血圧や高コレステロールの原因です。

自分の活動量や基礎代謝に応じたカロリー摂取を計算し、バランスの取れた食事を心がけましょう。

食品の選び方としては、栄養価の高い食品を中心に、野菜や果物、全粒穀物、低脂肪タンパク質をバランス良く取り入れることが重要です。

また、間食や飲料のカロリーも見逃さず、適切な量を摂取するように注意しましょう。

減塩食

減塩食は高血圧を予防し、心臓病のリスクを軽減します。多くの加工食品や外食には高い塩分が含まれているため、日常の食事での塩分管理が重要です。

塩分を控えるためには、食事の際に塩を使う量を減らし、減塩調味料を利用すると効果的です。また、食品ラベルを確認し、塩分の少ない製品を選ぶようにしましょう。

ハーブやスパイスは自炊であまり使わない人もいるかもしれませんが、風味によって味わいが深まるため、塩分を減らしてもおいしく食べられるコツのひとつです。

今まで使ったことのない調味料を、楽しみながら取り入れてみるのもよい予防法になるでしょう。

不飽和脂肪酸を多く含むものを食べる

不飽和脂肪酸は、心臓の健康を維持するために重要な栄養素です。特にオメガ3脂肪酸は、悪玉コレステロールを減少させ、動脈硬化を防ぐ効果があります。

このような脂肪酸は、魚(特にサーモンやマグロ)、ナッツ、種子、オリーブオイルなどに多く含まれています。

不飽和脂肪酸を多く含む食品を積極的に取り入れることは、心臓病の予防に役立つでしょう。

また、トランス脂肪酸や飽和脂肪酸の摂取を控え、植物性油や魚油を選ぶこともおすすめです。

まとめ

心臓病のリスクを高める食生活には、過剰な塩分摂取や飽和脂肪酸、トランス脂肪酸の多い食事、糖質を多く含む食品などが含まれます。これらの要素は、血圧の上昇やコレステロールの増加、動脈硬化の進行を促し、心臓に負担をかけます。

一方、心臓病を予防するための食生活のポイントとしては、糖質を控え、低脂肪の食事を心がけ、適正なカロリー摂取を考えながら、減塩食を実践することが重要です。また、不飽和脂肪酸を多く含む食品を積極的に摂取することで、心臓の健康を維持することができます。

国際ハートスリープクリニックつくばでは、心臓病のリスクを下げたい患者さんをサポートしています。

症状のご不安や未病の心配、心臓病のリスクを軽減する健康管理のコツなど、さまざまなことをご相談いただけます。ぜひお気軽にご連絡ください。

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