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いびきの防止策6つ!原因や病院での治療方法も詳しく解説

[2024.08.23]

いびきは多くの人が悩む身近な問題です。

単なる音の問題だけでなく、睡眠の質や健康、さらには身近な人との関係にまで影響を及ぼすおそれがあります。

しかし、いびきは適切な対策を講じることで改善できる場合が多いことをご存じですか?

この記事では、いびきの原因や自宅でできる対策、そして医療機関での治療法まで、幅広く解説します。

あなたやパートナーの快適な睡眠のために、ぜひ参考にしてみてください。

自分やパートナーのいびきに悩む人は多い

いびきは多くの人が抱える悩みです。

男性に多いと思われがちですが、いびきの問題は男女共通で、多くの人が悩んでいるのが現状です。

一緒に暮らす人のストレスになる

大きないびきは、同居する家族やパートナーの睡眠を妨げる深刻な問題です。

継続的な睡眠不足はストレスの蓄積や疲労感の増大につながり、日中のパフォーマンス低下や情緒不安定な状態を引き起こすおそれもあります。

長期的には、いびきが原因で口論が増えたり、別室就寝を選択したりするカップルもいます。

大切な人との関係を悪化させず、お互いが快適に過ごせる環境を維持するためにも、いびきの問題に真摯に向きあい適切な対策を講じることが重要です。

いびきが気になって人と眠れない

大きないびきをかく人は、他人と一緒に寝るシーンで不安や羞恥を感じることが少なくありません。

例えば、旅行先のホテルで友人と相部屋になるのを避けたり、公共の場所で居眠りするのを恐れたりする傾向があります。

このような状況は人との関係性を避け、社会的な活動を制限することにもつながるおそれがあります。

いびきの改善はより快適な睡眠環境を得るだけでなく、人間関係や社会生活の質を向上させる上でも重要な課題といえるでしょう。

いびきをかく原因

いびき音は、おもに舌が喉の奥に落ち込み、気道が狭まることによって生じます。

いびきの原因はさまざまですが、以下のようなものが挙げられます。

肥満

肥満は、いびきを引き起こす主な原因の一つとして知られています。

なかでも首まわりや顎の下に蓄積される脂肪は物理的に気道を圧迫し、呼吸時の空気の流れを妨げるのが問題です。

また、全身の体重増加に伴い舌の大きさも増大し、仰向けで寝ていると舌が喉の奥に落ち込み、気道を塞ぎやすくなります。

これらの要因により肥満の人は頻繁にいびきをかく傾向があり、さらに重症の場合は睡眠時無呼吸症候群(SAS)を発症するリスクも高くなります。

アデノイド肥大、口蓋扁桃肥大など気道の問題

アデノイドや口蓋扁桃の肥大は喉の空間を物理的に狭め、いびきの原因である軟組織の振動が起こりやすくなります。

なかでも成長期の子どもにおいてはアデノイドや扁桃の肥大は上気道を著しく狭窄させ、いびきだけでなくSASのリスクも高めてしまいます。

これらの症状は単なる睡眠の問題にとどまらず、子どもの全体的な健康や発達に深刻な影響を及ぼすおそれもあるため、早期発見と適切な治療介入が重要です。

鼻の病気(花粉症や鼻炎)

花粉症や鼻炎も、いびきの要因の一つです。

これらの症状は鼻腔の粘膜に炎症を引き起こして鼻づまりを生じさせ、その結果、鼻呼吸が困難になり口呼吸に切り替わってしまいます。

口呼吸は喉の軟組織を乾燥させ振動を起こしやすくするため、いびきが発生しやすくなります。

就寝中は重力の影響で鼻づまりがさらに悪化し、口呼吸になる傾向がより顕著です。

花粉症のシーズンになるといびきのお悩みが増えるのもこのためです。

顎(骨格)

アジア人の顔の骨格は、下顎が小さく後方に位置している傾向があります。

この骨格的特徴は上気道の空間を狭める要因となり、結果としていびきのリスクを高めることにつながります。

顔の骨格は遺伝的影響を受けやすい部分です。

そのため、家族のなかにいびきをかく人がいる場合、自身もいびきをかきやすくなる確率が上がります。

アルコール

アルコールには筋肉を緩める作用があります。

アルコール摂取によって舌の筋肉が緩むと、舌根が喉の奥に落ち込みやすくなり、いびきのリスクが高まります。

これは、重力の関係で仰向けで寝ているときに顕著です。

また、アルコールは睡眠の質も低下させるため、総合的に睡眠障害のリスクを高めます。

睡眠薬

ベンゾジアゼピン系など、睡眠薬のなかには筋弛緩作用をもつものがあります。

このような薬を服用すると、喉の周囲の筋肉が緩んでいびきをかきやすくなります。

不眠症の治療で睡眠薬を使用する場合は、医師と相談しながらいびきへの影響が少ない薬剤を選択することが重要です。

疲労やストレス

過度に疲れた状態で就寝すると全身の筋肉が通常以上に弛緩し、舌が喉の奥に落ち込みやすくなります。

これが、疲労やストレスがいびきの発生につながる原因です。

さらに、疲労が蓄積すると体は回復のためにより多くの酸素を必要として、無意識のうちに口呼吸になりやすくなります。

口呼吸は喉の軟組織を乾燥させて振動が起こりやすい環境を作りだすため、大きないびきにつながる可能性が高まります。

睡眠時無呼吸症候群などの病気

いびきはSASの代表的な症状であり、家族やパートナーにいびきを指摘されて病気に気付く人も多いです。

SASの人のいびきには、以下のような特徴があります。

  • 毎日のように大きないびきをかいている
  • 朝までいびきが続いている
  • いびきの音が大きくなったり小さくなったりする
  • いびきや呼吸が一時的に止まることがある

SASは単なるいびきの問題だけでなく、高血圧、心臓病、糖尿病などのさまざまな健康リスクと関連しているため、早期発見・早期治療が重要です。

自分でできるいびき予防対策

いびきを予防するために、自分でできる対策があります。

ここでは、いびきを予防・改善する6つのポイントを紹介します。

枕を見直す

自分にあった枕を選ぶことは、いびき予防にとって重要です。

理想的な枕は頭と背骨のS字カーブを自然に保ち、気道を確保する助けとなります。

いびき予防に効果的な枕選びのポイントは以下の通りです。

  • 仰向けで寝たときに顎が下がりすぎない高さ
  • 低反発素材など頭や首の形状にあわせて適度にフィットする素材
  • 首のS字カーブにあった形状

個人の体型や寝姿勢にあわせて選ぶことが大切です。

また、枕の高さを微調整できる調整シートなどを活用するのも効果的です。

適切な枕の使用はいびきのリスクを軽減するだけでなく、首や肩の負担を軽減しより質の高い睡眠につながる可能性があります。

快適な睡眠姿勢の維持は、いびき対策の基本となるため実践してみましょう。

横向きで寝る

横向きで寝ることは、いびきを軽減する簡単かつ効果的な方法です。

横向きの姿勢は舌が喉の奥に沈み込むのを防ぎ、気道を自然に開いた状態に保ちます。

結果として空気の流れがスムーズになり、いびきの発生を抑える効果が期待できます。

横向き姿勢を維持するコツとして、体を支えて安定した姿勢を保ってくれる抱き枕の使用がおすすめです。

いきなり横向きで寝るのがむずかしい場合は、まず首を横に向けることから始めるとよいでしょう。

口呼吸を治して鼻呼吸にする

口呼吸はいびきを誘発させる呼吸方法であるため、鼻呼吸への移行が望ましいですが、市販のアイテムで口呼吸を予防できます。

例えば、鼻呼吸しやすくするよう鼻骨の下辺りに貼る鼻孔拡張テープ、口呼吸予防に口を閉じて貼るテープなどが販売されています。

これらのアイテムを使用することで喉や口の乾燥の防止にもなるため、風邪をひきやすい方にもおすすめです。

また、日中から意識的に鼻呼吸を心がけることによって、睡眠中も自然と鼻呼吸ができるようになる可能性があります。

鼻呼吸は空気を浄化して加湿する効果もあり、呼吸器を含め全身の健康にもよい影響を与えます。

あいうべ体操(口元の筋肉のトレーニング)

『あいうべ体操』は喉や舌、顔面の筋肉を鍛え、口元のトレーニングに効果的な方法の一つです。

この体操では、『あ』『い』『う』『べ』の音を意識しながら、口や舌を大きく動かします。

毎日継続することで普段あまり使わない口まわりの筋肉が鍛えられ、いびきの軽減につながる可能性があります。

減量する

体重の増加は、いびきの主な原因の一つです。

なかでも首まわりや顎の下に蓄積される脂肪は、気道を圧迫し、いびきを引き起こしやすくします。

そのため、減量はいびきの軽減や消失につながる可能性があります。

具体的な対策として、以下のような取り組みがおすすめです。

  • 適切なカロリー管理
  • バランスの取れた食事
  • 運動習慣の確立

急激な減量は健康に悪影響を与えるおそれがあるため、ゆっくりと着実に減量することが重要です。

また、筋肉量を維持しながら脂肪を減らすことが理想的です。

継続的な取り組みにより、いびきの改善だけでなく、全体的な健康状態の向上も期待できるでしょう。

アルコールを控える

アルコールの過剰摂取は、いびきを悪化させる大きな要因の一つです。

アルコールには筋弛緩作用があるため、喉や舌の筋肉を緩めて気道を狭くする場合があります。

いびき防止のためには、以下のような対策が効果的です。

  • 就寝前のアルコール摂取を避ける
  • 適量を守る
  • ノンアルコール飲料を選ぶ

完全に断酒するのがむずかしい場合は、飲酒量を徐々に減らしたり、飲酒する時間を早めたりするなどの工夫も有効です。

アルコールは睡眠の質全体にも悪影響を与えるため、控えめな飲酒習慣はいびきの軽減だけでなく全体的な睡眠の質の向上にもつながります。

病院でのいびき予防・改善方法

自己対策を試みてもいびきが改善しない場合は、医療機関での治療を検討する必要があります。

早期に適切な治療を受けることが、よりよい睡眠と健康につながるでしょう。

ここからは、医療機関でのいびき治療について紹介します。

マウスピース治療

マウスピース治療では、就寝時に専用のマウスピースを装着します。

マウスピースは携帯が容易で使用も簡便という特長があり、口呼吸の予防としても用いられます。

主な効果は以下の通りです。

  • マウスピースが下顎を前方に保持し気道を広げる
  • 舌が喉の奥に落ち込むのを防ぎ気道の閉塞を軽減する

ただし、定期的な歯科受診が必要な点と、顎関節への負担や歯の位置変化などの副作用のおそれがある点には注意が必要です。

CPAP(シーパップ)療法

CPAP療法は、SASの標準的な治療法です。

CPAP療法では、眠るときに鼻マスクを装着し、一定の圧力の空気を送り気道を広げて無呼吸を防ぎます。

投薬や手術などと違って身体への負担はほとんどなく、また、降圧(血圧を下げる)効果の報告もあります。

CPAP療法のメリットは以下の通りです。

  • いびきが抑えられて睡眠の質がよくなる
  • 睡眠中の酸素不足による心血管疾患のリスクが下がる
  • 翌朝スッキリと目覚められる

CPAP療法の通院頻度は医療機関によって異なりますが、国際ハートスリープクリニックつくばでは、安定後は3ヶ月に1回の通院で治療が可能です。

費用面では、3割負担の場合3ヶ月で約11,950円、1ヶ月で約5,000円程度かかります。

CPAP療法はマスクの装着感や機械の音が気になる、鼻や喉の乾燥感があるといったデメリットもありますが、これらの問題に対しては昼間に慣らし装着をしたり、加湿器を使用したりするなどの対策を取ることで対応できます。

まとめ

いびきに悩む人は多いですが、適切な対策を講じることでいびきは改善できる可能性が高いです。

まずは生活習慣の見直しや、自宅でできる対策から始めてみましょう。

しかし、これらの方法で効果が見られない場合は、専門医による診察が必要となります。

国際ハートスリープクリニックつくばのいびき治療は、呼吸器内科、耳鼻科などのCPAP管理だけでなくトータルで行えるのが特長です。

当院では患者様の通院の負担を軽減しながら、きめ細やかな治療管理を実現しています。

いびきや睡眠時無呼吸症候群でお悩みの方は、ぜひ当院にご相談ください。

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