高尿酸血症の患者様の食事
高尿酸血症(痛風を含む)の患者さんの食事は、尿酸値を下げて再発を防ぐことが目的になります。基本は「プリン体を控える」「バランスよく摂る」「水分をしっかりとる」ことです。
✅ 食事のポイント
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プリン体を控える
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特に動物の内臓(レバー、白子、あん肝)、魚卵(いくら、たらこ)、干物などはプリン体が多い。
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一般的な肉・魚も「食べ過ぎない(1日100g程度)」が大切。
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アルコールを控える
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ビール、日本酒、焼酎などは尿酸を増やす。
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特にビールはプリン体も含むため注意。
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どうしても飲むなら「蒸留酒を少量」に。
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水分をしっかりとる
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1日2リットルを目安に水分摂取 → 尿酸を体外に排出しやすくする。
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肥満改善・適正体重維持
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高尿酸血症は肥満と関係が深い。
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食べ過ぎを防ぎ、野菜や海藻を多めに。
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アルカリ性食品を増やす
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野菜・海藻・きのこ・果物は尿をアルカリ化 → 尿酸排泄を促す。
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糖分・脂肪の取りすぎに注意
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菓子・ジュースは中性脂肪を増やし尿酸値を悪化させる。
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⭕ 食べてよい食品
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穀類(ご飯、パン、麺類:主食OK)
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野菜全般(ほうれん草・ブロッコリーなども問題なし)
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海藻・きのこ類
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卵・牛乳・ヨーグルト(低脂肪が望ましい)
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果物(ただし果糖が多いので食べ過ぎ注意)
❌ 控える食品
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レバー、白子、あん肝などの内臓
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干物・魚卵(いくら、数の子、たらこ)
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エビ・カツオ・イワシ・サンマ(特に多量摂取NG)
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アルコール類(特にビール、日本酒)
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清涼飲料水、菓子類の過剰摂取
🌿 1日のバランス(例)
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主食:ご飯150g × 3回
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主菜:肉や魚100g程度/日(高プリン体を避ける)
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副菜:野菜・きのこ・海藻をたっぷり(1日350g以上)
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乳製品:牛乳1杯、ヨーグルト1つなど
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水分:水・お茶で2リットル
高尿酸血症の患者さん向けに、**プリン体を抑えつつ栄養バランスの良い1週間の献立例(朝昼夕)**を作りました。
※肉魚は少量OK、野菜・海藻・乳製品を多めに、水分も忘れずに。
📅 高尿酸血症向け 1週間献立例
🍽️ 1日目
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朝:ご飯、豆腐とわかめの味噌汁、ほうれん草のおひたし、ヨーグルト
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昼:鶏むね肉のソテー(100g)、野菜サラダ、ひじき煮、ご飯
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夜:鮭の塩焼き、なすとピーマンの炒め物、冷ややっこ、ご飯
🍽️ 2日目
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朝:全粒パン、スクランブルエッグ、トマトサラダ、牛乳
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昼:豚しゃぶサラダ(豚もも肉100g、野菜たっぷり)、ご飯
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夜:サバの味噌煮(小さめ)、小松菜の胡麻和え、具だくさん野菜汁、ご飯
🍽️ 3日目
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朝:おにぎり、納豆(小パック)、味噌汁(大根・わかめ)、りんご
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昼:鶏つくねと根菜の煮物、ご飯、キャベツサラダ
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夜:たらのホイル蒸し(きのこ・野菜入り)、ほうれん草の白和え、ご飯
🍽️ 4日目
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朝:オートミール+牛乳+バナナ、ヨーグルト
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昼:豆腐ステーキ野菜あんかけ、ご飯、海藻サラダ
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夜:豚肉と白菜の鍋(ポン酢で)、豆腐、春雨サラダ、ご飯
🍽️ 5日目
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朝:ご飯、卵焼き、味噌汁(なめこ・豆腐)、オレンジ
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昼:鮭と野菜の混ぜ寿司、きゅうりの酢の物、ほうれん草のおひたし
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夜:鶏むね肉の照り焼き、ブロッコリーサラダ、豆腐となすの味噌汁、ご飯
🍽️ 6日目
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朝:トースト、ゆで卵、野菜スープ、ヨーグルト
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昼:冷やしうどん(大根おろし・ねぎ・海苔)、小鉢(ひじき煮)
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夜:ぶりの照り焼き、小松菜と人参のお浸し、きのこの味噌汁、ご飯
🍽️ 7日目
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朝:ご飯、しらすおろし、味噌汁(豆腐・ほうれん草)、キウイ
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昼:鶏そぼろ丼(鶏むねひき肉・卵・野菜)、きゅうりの浅漬け、野菜汁
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夜:さわらの西京焼き、根菜の煮物、冷ややっこ、ご飯
🌟 ポイント
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肉・魚は1日1回100g程度にし、種類を分散。
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野菜・海藻・きのこを毎食取り入れる。
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乳製品を1日1~2回。
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水分は水・お茶で1日2リットル。
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果物は1日1~2回、食べ過ぎない。